Duke基準 (感染性心内膜炎)
感染性心内膜炎を診断します。
計算結果
改訂Duke基準(Duke Criteria)とは?
感染性心内膜炎(Infective Endocarditis: IE)は、心臓の弁や内膜、大血管内膜に細菌などの病原体が感染して疣贅(ゆうぜい)を形成する重篤な疾患です。この疾患の診断には、1994年にデューク大学の研究者らによって提唱され、2000年に改訂された「改訂Duke基準」が世界的に使用されています。
診断の仕組み
Duke基準では、臨床所見を「大基準(Major Criteria)」と「小基準(Minor Criteria)」に分け、それらの組み合わせによって診断を以下の3つに分類します。
1. 確定診断 (Definite IE)
以下のいずれかを満たす場合:
- 病理学的基準を満たす(手術や解剖で得られた組織から菌が証明されるなど)
- 臨床的基準を満たす:
- 大基準 2つ
- 大基準 1つ + 小基準 3つ
- 小基準 5つ
2. 疑い (Possible IE)
以下のいずれかを満たす場合:
- 大基準 1つ + 小基準 1つ
- 小基準 3つ
3. 否定 (Rejected)
確定診断および疑いの基準を満たさない場合。または、抗菌薬投与4日以内で症状が消失した場合など。
各基準の詳細
大基準 (Major Criteria)
- 血液培養陽性: 典型的な起炎菌(黄色ブドウ球菌、緑色連鎖球菌など)が異なる2回の血液培養で検出される、など。
- 心内膜病変の証拠: 心エコー検査で弁の疣贅、膿瘍、人工弁の離開、または新規の弁逆流が確認されること。
小基準 (Minor Criteria)
- 素因: 基礎心疾患(弁膜症など)や静注薬物使用歴。
- 発熱: 38.0℃以上。
- 血管現象: 大動脈塞栓、セプティックエンボリ、頭蓋内出血、眼球結膜出血、Janeway病変など。
- 免疫学的現象: 糸球体腎炎、Osler結節、Roth斑、リウマチ因子陽性。
- 微生物学的証拠: 大基準を満たさない血液培養陽性、または活動性感染を示す血清学的証拠。
注意点
この計算機は、2000年の改訂Duke基準に基づいています。2023年にはさらに新しい国際的な診断基準(2023 Duke-ISCVID Criteria)も提唱されていますが、臨床現場では引き続き従来の改訂Duke基準が広く用いられています。正確な診断には、専門医による詳細な問診、身体診察、および追加検査が不可欠です。