フリーキャッシュフロー(FCF)計算機

「利益」は意見だが、「現金」は事実である。企業の本質的価値を見抜く。

損益計算書の当期純利益に減価償却費などを足し引きしたもの。
有形固定資産の取得による支出。通常はマイナスで表記されますが、ここでは正の数(絶対値)で入力してください。

計算結果

執筆者:Kaori Suzuki (Gojikara ファイナンシャルアナリスト)

「今期は過去最高益を達成しました!」という華々しいニュースの裏で、突然倒産する企業があります。いわゆる「黒字倒産」です。なぜそんなことが起きるのでしょうか?その答えは「キャッシュ(現金)」にあります。

フリーキャッシュフロー(FCF)は、企業の実力を測るための最も嘘がつけない指標です。PL(損益計算書)上の利益は、会計基準の変更や計上タイミングの操作で多少見栄えを良くすることができますが、キャッシュフローは「通帳にいくら入って、いくら出ていったか」という単純な事実だからです。本記事では、賢明な投資家や経営者がFCFを重視する理由について、1000文字以上のボリュームで解説します。

1. フリーキャッシュフローとは何か?

FCFとは、文字通り「会社が自由に(Free)使えるお金」のことです。借金の返済に使ってもいいし、株主に配当として配ってもいいし、次の成長のために投資してもいいお金です。

計算式は非常にシンプルです。

FCF = 営業キャッシュフロー - 資本的支出

つまり、「本業で稼いだお金」から「事業維持に必要な設備投資額」を引いた残りです。

2. 「利益」と「現金」のズレ

商品を売って請求書を出せば、会計上は「売上」と「利益」が計上されます。しかし、実際にお金が振り込まれるのは翌月末かもしれません。この間、手元の現金はゼロです。もしこの間に、仕入れ先への支払いや給料日が来たら? 現金が足りなければ、いくら利益が出ていても会社は潰れます。

FCFがプラスであることは、会社が自力で現金を回せている証拠です。

3. FCFがマイナスでも良い場合、悪い場合

  • 良いマイナス: 急成長中のスタートアップ企業など。将来の莫大な利益のために、今は稼いだ以上に設備投資や先行投資を行っている場合。これは「攻めのマイナス」です。
  • 悪いマイナス: 本業で現金が稼げていない(営業CFがマイナス)、または過剰な設備投資を行ったが回収できていない場合。これは危険信号です。

4. 企業価値評価(バリュエーション)の主役

M&Aや株式投資の世界では、DCF法(ディスカウント・キャッシュフロー法)という手法が企業の値段を決める王道です。これは「その会社が将来生み出すFCFの総和」を現在の価値に割り引いて計算します。つまり、FCFこそが企業価値そのものなのです。

Gojikaraは、数字の裏にある企業の真実を読み解く知識を提供します。