ガリレオのパラドックス計算機
3個のサイコロの合計、9と10はどちらが出やすい?歴史的難問を解き明かします。
ガリレオのパラドックス(サイコロの問題)とは?
17世紀、トスカーナ大公コジモ2世は、ある賭け事に関する疑問を抱き、宮廷数学者であったガリレオ・ガリレイに質問しました。
「3個のサイコロを振るとき、合計が9になるパターンと10になるパターンは、組み合わせの種類としては同じはずなのに、なぜ10の方が頻繁に出るのか?」
なぜ「同じ」と思われたのか?
サイコロの目を数の「組み合わせ(順序を区別しない)」だけで考えると、9になるパターンと10になるパターンはどちらも6通りです。
| 合計 9 の組み合わせ | 合計 10 の組み合わせ |
|---|---|
| (1,2,6), (1,3,5), (1,4,4), (2,2,5), (2,3,4), (3,3,3) | (1,3,6), (1,4,5), (2,2,6), (2,3,5), (2,4,4), (3,3,4) |
直感的には「どちらも6種類だから確率は同じ」と考えがちですが、実際には10の方がわずかに出やすいのです。
ガリレオの解答:順列の重要性
ガリレオは、サイコロの個々の目を区別する「順列(Permutation)」で考える必要があると説きました。例えば、(1,2,6)は3つの数字が異なるため、並び替えのパターンは $3! = 6$ 通りあります。一方、(1,4,4)は4が重複しているため、並び替えは3通りしかありません。
これをすべて計算すると:
- 合計 9 の場合の数: 25通り (確率 25/216 ≈ 11.57%)
- 合計 10 の場合の数: 27通り (確率 27/216 ≈ 12.50%)
この2通りの差が、実際のギャンブルの結果に長期的な偏りを生み出していたのです。